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日々、学生業とアルバイトに精を出す
使うつもりもないアルバイト代は、毎月通帳の中に貯まるだけ
それでも働くのは、何のため?



「お疲れ様でーす」

「お、お疲れー」

「お疲れさまー」

今日も勤務時間を順調にこなして、バイトを終える。
もう入って1年ともなれば、慣れもすると思う。
咲は社員2人に一声かけ、ユニフォームを着替えるためにロッカー室へ入った。

「あー・・相変わらず狭いなぁちくしょう」

生来の口の悪さで、毒づく。
疲れもあってか、うんざりしつつ狭いロッカー室を進んだ。
6畳あるかないかのロッカー室を半分で割って、男女混合に作られている更衣室。
もちろん、満足に座ることすら出来ないもので。
自分のロッカーの前まで来て、ようやく一息ついた。
疲れてるし、眠たい。
今日も鬱陶しい客が居たから、いつもより疲れたのかもしれない。
咲は今日のことを振り返りつつ、ケータイのメールチェックをした。

「あ・・着信が・・あーあ、5時間も前だよ」

今日の勤務時間は6時間。
休憩も満足に取れず、電話が来たことも当然わからなかった。
相手は学校の友人だったため、とりあえずメールで謝る。
夜遅くだからと配慮したつもりだけど、メールしたのでは意味がないかもしれない。

「まぁ起きてなくてもいいや」

放置する構えでケータイを放り、着替えを優先した。
ユニフォームを脱ぎ捨て、私服に着替える。
今は夏でじめじめと鬱陶しい気温だから、着替えるのは楽だった。
何しろ、白い半袖に膝までのワンピース、レギンスとサンダルだけ。

「着替えは楽だけどやっぱ夏はやだなー」

ぶちぶち言いつつ着替えも終え、荷物の整理を始める。
小さいショルダーバックの中身を確かめ、ケータイも手にとって。

「よし、帰ろ・・・・」

ユニフォームもちゃんとたたんでしまい、ロッカーを閉め、さぁ帰ろう、とした。
その刹那。

「ぎゃぁ!」

片足が、がくんと落ちた。
咄嗟に目をやれば、床があるはずのところに黒い穴が見える。
突然の出来事に、乙女らしからぬ悲鳴をあげて。

「ぎゃーーーーーーーーーー」

そのまま穴が広がり、体も中に吸い込まれるかのように落ちていった。












咲が穴に吸い込まれた、5分後。

「・・・あれ、あいつまだ中に居るのか?」

「あー、そういや遅いですよね、ちょっと見てみます」

「頼んだー」

がちゃっ きょろきょろ

「・・・居ませんよ」

「あれ?いつの間に帰ったんだ?」

「ロッカーもちゃんと閉めてあるし、荷物もありません」

「・・・・気づかなかったなー」

「わかんなかったですねー、あはは」

「まぁ帰ったんならいいさ、仕事しろ仕事」

「はーい・・私も帰りたいなぁ・・」

ぱたん
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