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昔なじみである人に会うというのは
孤独になれた自分には、辛いものだった
嬉しいと弾む心もまた、痛みを増やした
再び会えたことが、
また顔を見れたことが、
ただ側にいれるだけでも、
嬉しくて嬉しくて、仕方がなかった
けれど反面
せっかく独りになれたのに、と
心が勝手に傷ついた
昔の楽しかった思い出が、己を傷つける
そうわかってはいても、それを捨て去ることは出来なかった
記憶は、何よりも大事なものだった
昔のようにはしゃいで
笑って、怒られて
けれど懲りずにいたずらもして
そうして何の不安も疑いも知らずに居た、あの頃
否、知っていたけれど、あえて押し殺して、忘れてフリをした
あまりにも幸せで、大事で、捨てたくなかったから
もう2度と、不幸せだったあの頃に戻りたくなかった
知っていて、イラナイ記憶にふたをした
「ねぇルフィ、エースからもらった紙、持ってる?」
そうしてあたしは、誰かが傷つくのを知っていて、知らないフリをする
「ん?これか?」
いつかその報いが返ってくることさえ、わかっていたのに
「そうそれ、ちょっと見せて?」
そしてその報いが、自分に返るわけじゃないことも、わかっていた
「ほい。それが何かあんのか?」
「ううん、これはただの紙片で特に何かあるってわけじゃないよ」
過ちを繰り返すのなら、それは知らないのと同じだというのに
「ただ、みたかっただけ。ありがと」
あたしは何人見殺しにすれば気が済むんだろう